改修工事と修繕工事の違いとは
改修と修繕は、どちらも建物の状態を改善するための工事ですが、目的や内容に違いがあります。
修繕は、経年劣化や損傷によって損なわれた建物の機能や性能を元の状態に戻すことを目的とした工事です。具体的には、壁や屋根のひび割れや破損の補修、塗装の塗り替え、設備の交換などがあります。
一方、改修は、建物の機能や性能を向上させることを目的とした工事です。具体的には、耐震補強、バリアフリー化、省エネ化、デザインの変更などがあります。
つまり、修繕は現状維持、改修は改善・向上という違いがポイントです。
改修工事や修繕工事の目的とは?
工場や倉庫の改修工事は、大きく分けて以下の3つの理由から必要になります。
1. 安全性の確保
工場や倉庫は人が働く場所です。長年使用していると、経年劣化による建物の損傷や設備の老朽化などが発生します。放置すると、以下のような危険性が生じ、従業員の安全や作業効率に悪影響を及ぼす可能性があります。
・建物の倒壊や設備の破損
・火災
・感電
・機械の故障による事故
・労働災害
このような危険性を防ぐため、定期的な改修工事を行い、建物の安全性を確保することが大切です。具体的には、以下のような工事が行われます。
・建物の外壁や屋根の補修
・設備の点検・整備
・耐震補強
・防火対策
・電気設備の改修
・内装の修繕
2. 生産性の向上
工場や倉庫の老朽化は、生産性の低下にもつながります。以下のような問題が発生することがあります。
・設備の故障による生産の中断
・作業環境の悪化による作業効率の低下
・古い設備によるエネルギーコストの増加
改修工事を行うと工場や倉庫をより機能的な空間にすることができます。具体的には、以下のような工事が行われます。
・レイアウトの変更
・設備の更新
・省エネ対策
・作業環境の改善
3. 資産価値の維持
工場や倉庫は、企業にとってとても重要な財産であり顔です。
建物の老巧化は資産価値の低下につながります。改修工事を行うことで、建物の状態を良好に保ち、資産価値を維持することができます。近年では、環境への配慮や働き方改革などの観点から、工場や倉庫の改修工事が求められるようになっています。例えば、以下のような工事が行われます。
・太陽光発電などの再生可能エネルギー設備の導入
・LED照明への交換
・休憩スペースや福利厚生施設の充実
工場や倉庫の改修工事は、安全性の確保、生産性の向上、資産価値の維持、環境への配慮、働き方改革など、様々な目的で行われます。
工事の種類
工場や倉庫の改修工事は、建物の状態や目的に応じて、様々な種類があります。代表的な工事の種類と、それぞれの特徴について紹介します。
1.安全対策工事
目的:労働災害の防止
工事内容
・滑り止め工事
・手すりの設置
・安全柵設置
・防音、防塵対策
・照明設備の更新
・機械設備の安全装置設置
2. 生産性向上工事
目的: 生産効率の向上
工事内容
・ レイアウト変更
・ 設備更新
・ 自動化・省力化設備導入
・ 作業環境改善
・ 情報システム導入
3. 省エネルギー工事
目的: エネルギー使用量の削減
工事内容
・断熱・保温工事
・省エネ設備導入
・空調設備更新
・照明設備更新
・太陽光発電導入
4. 環境対策工事
目的: 環境負荷の低減
工事内容
・粉塵対策
・騒音対策
・廃棄物処理対策
・水質汚染対策
・大気汚染対策
5.外部改修工事
目的:建物の外観や機能を維持・向上
工事内容
・屋根改修工事
・外壁改修工事
・外構改修工事
~屋根改修工事~
経年劣化による雨漏りや破損を防ぎ、建物の耐久性を向上させるために、屋根材の葺き替え、塗装、防水処理等です。
~外壁改修工事~
外壁のひび割れや塗装剥がれなどを補修し、建物の美観を維持するとともに、防水性や断熱性を向上させるため、外壁の塗装、防水工事、サイディングの張り替え等です。
~外構改修工事~
建物の周囲の地面や塀、駐車場などを修繕し、機能性や安全性、美観を向上させるため、舗装工事、フェンスの設置、排水路整備等です。
6.内部改修工事
目的:機能性や快適性を向上させる
工事内容
・床改修工事
・設備改修工事
~床改修工事~
床面の傷みや劣化を補修し、滑りにくい床材に張り替えたり、エポキシ樹脂塗を施したりして、床の機能性を向上させます。
~設備改修工事~
電気設備、空調設備、衛生設備を改修したり、断熱材を追加し省エネ設備を導入し建物のエネルギー消費量を削減する工事や高齢者や障がい者が使いやすいように段差を解消し手摺を取り付けるバリアフリー工事などです。
7.耐震改修工事
地震の揺れに耐えられるように、既存の建物の強度を高める工事です。建物の骨格部分を補強したり、壁を増設したりすることで、地震の力に対して建物の変形や倒壊を防ぎ、建物の内部空間を改修し、機能性や快適性を向上させるための工事です。
改修工事やメンテナンスのタイミング
1. 定期メンテナンス
・事前に決められた期間ごとに行うメンテナンス
・日常点検(1週間単位)や年次点検(1年単位)など
全ての箇所をチェックできるわけではないが計画が立てやすく部品の劣化を抑制できる。
2. 予防メンテナンス
・設備の異常(音、振動、摩擦)を発見した時、事前に実施するメンテナンス
異常の発見があってのメンテナンスなので予期せぬ故障が発生する可能性がある。
3. 事後メンテナンス
・設備が故障してから行うメンテナンスです。
・生産停止や納期遅延などの損失が発生する可能性がある
生産に大きな影響を与えたり安全上のリスクがありますが必要なメンテナンスだけを実施することができる。
どのタイミングでメンテナンスを行うべきかは、工場の状況や設備の種類によって異なります。
工場メンテナンスは、設備の故障を防ぎ、生産性を維持するために重要です。適切なタイミングでメンテナンスを行うことで、コスト削減や安全性の向上にもつながります。
具体的なメンテナンス時期
・屋根・外壁:10~15年
・設備:5~10年
・空調設備:10~15年
・電気設備:15~20年
・塗装:10~15年
工場の改修費用と補助金について
改修費用
工場の改修費用は、改修内容や規模によって大きく異なりますが、一般的には以下の通りです。
小規模な改修 100万円以下
・事務所や休憩室の改装
・老巧化した設備の更新
・部分的なレイアウト変更
中規模な改修 100万円~1000万円
・生産ラインの一部改修
・省エネ設備の導入
・安全設備の更新
大規模な改修 1000万円~
・生産ライン全体の改修
・工場建物の増改築
・設備の大幅更新
補助金
工場改修工事には、一般的には数百万円から数億円程度かかります。国や自治体から様々な補助金が用意されています。利用できる補助金は、改修内容や事業規模によって異なりますが、主なものは以下の通りです。
• ものづくり補助金(最大2,500万円)
中小企業が、設備投資や研究開発を行うための費用を補助
• 事業再構築補助金(最大1億円)
中小企業が、事業再構築を行うための費用を補助
• 地域未来投資促進法に基づく支援措置(最大3億円)
中小企業が、地域活性化に貢献する事業を行うための費用を補助
~補助金の申請~
補助金の申請には、書類審査や現地調査などが必要となります。申請時期や審査基準は、補助金ごとに異なるため、詳細は各補助金の窓口に確認する必要があります。
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